あらすじ
父親が四人いる!?
高校生の由紀夫を守る四銃士は、ギャンブル好きに女好き、博学卓式、スポーツ万能。
個性溢れる父×4に囲まれ、息子が遭遇するは、事件、事件、事件ー。
知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。
多声的な会話、思想、行動が一つの像を結ぶとき、思いもよらぬ物語が、あなたの眼前に姿を現す。
伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ400%の長篇小説。
【引用元】オー!ファーザー 裏表紙
感想
裏表紙で父親が四人いるという見て、自分は物語が進むにつれて、行く先々で「俺が父親だ」的な感じで一人ずつお助けマン的な登場を予想してました。
でも読んでいくと、一人ずつは登場してきましたが、すぐに四人揃って、しかも主人公の由紀夫と一緒に住んでるという。
見事に予想は外れましたが、そこから一気に世界観に引き込まれました。
父親の四人はそれぞれ個性満載。
息子の由紀夫はそれぞれの個性を長所として、しっかり受け継いでる気がします。
由紀夫は高校生ですが、高校生ぐらいになれば、親との会話も少なくなり一緒に出かけるなんて、恥ずかしくてしなくなるイメージがあります。
特に最近はそうなのかと。
そんな中、高校生である由紀夫は、嫌々なところもありますが父親達ときちんと会話し、一緒に出かけたりする。
父親達も本来は恋敵(由紀夫の母親が四股してたので)のはずですがお互いの特徴をしっかりとらえた役割分担し、お互いを信頼し合い、息もぴったりです。
そしてなにより父親全員が由紀夫のことを愛し、大事にしている。
とても素晴らしい家族だなぁとしみじみ感じました。
自分の息子達にとって、自分はもちろんたった一人の父親ですが、この四人の父親達に負けないぐらい、息子達を愛し、大事にし、いくつになっても会話の耐えないような家庭を目指したいと思います。