あらすじ
大学卒業から11年、ほぼ同時に彼女に振られた同級生三人組。
冴えない彼らは、大学時代のあこがれの先輩・河島美紗子がはじめた男性向けエステティックサロンの第1期特待生になった。
腕利き講師たちが用意した数々の課題をクリアして、目指すはずばりモテ男!見た目だけでなく内面まで磨き上げようと悪戦苦闘の空振り三人組は、女心を動かす男に変身できるのか。
【引用元】スイングアウト・ブラザーズ 裏表紙
感想
裏表紙のあらすじにもあるように大学からの友人、腐れ縁である同級生三人組がほぼ同時に彼女に振られるところから始まります。
オタクと薄毛とデブの三人。冴えないとはいえ彼女はいたんだから絶望的にモテないっていうわけでもないと思います。
そんな三人が偶然再開した大学の先輩が始めるというメンズエステティックという名のモテ男こと講座を受けることになりますが、その内容は外見だけでなく内面も磨くという内容。
内面の部分は確かになぁという部分はあったものの外見、特にファッションの部分ではあまり共感できる内容ではなかったですね。
ファッションの課題の時にスーツは男の「制服」だという表現が出てきて、三人はそれぞれスーツを購入します。
それに関しては特に異論はないんですが、そのスーツをプライベートでもきるってのはちょっと・・・って思っちゃうんです。
別にスーツが嫌いってわけではなく、自分も仕事ではスーツ(最近はジャケパン)なんで、休みの日ぐらいは楽な格好したいって思うんですよ。
スーツをきてネクタイを締めると気持ちは引き締まりますが、プライベートのデートで男がスーツをきてきたら女性も引くんじゃないんですかね。わかりませんけど。
モテ男講座を主催してる美紗子先輩はブランドものの服とかをバリバリきこなしてる感じなんで、そんな感じの人にはいいのかもしれませんが。
逆に女性がそんな感じだと、こっちもスーツとかでちゃんとしとかないと恥ずかしいんですかね。
ブランド物バリバリの女性と付き合ったことがないんでわかりませんけど。
最終的には色んな人にモテるよりも一人の特別な人にモテるというか好意をもってもらうことが大事って感じで終了します。
もちろん三人はそれぞれ特別な女性を見つけてハッピーエンド的な感じになります。
石田衣良さんの作品は池袋ウエストゲートパークが大好きなんですが、それとは違ったふんわり、ほっこりする話しになってると思います。小難しい話も全くないので気楽に読める作品だと思います。
あと、大学の先輩がモテ男講座を始めるきっかけが少子化問題の解消に向けてってことなんで、少子化、高齢化社会への問題提起も行われており、昨今増えている草食系男子にもっと立ち上がってほしいという思いがあったんじゃないかと感じました。
読書の感想を書くと、毎回これ感想になってんのか?結局自分は何が言いたいんだと?と自分の文才のなさにくじけそうになりますね。ま、それでもこれからも読んだ本の感想は書いていきますけどね。